甘いものを楽しむ時間は幸せなひとときです。特にこどもたちが美味しそうにおやつを食べる姿は、パパママにとっても幸せな時間ですね。しかし、甘いお菓子がこどもたちの歯に与える影響を知らない方もいるでしょう。この記事では、砂糖が虫歯に与える影響や、虫歯予防に適したおやつ・飲み物の選び方を詳しく解説します。
お菓子に含まれる砂糖と虫歯の関係
では、砂糖が虫歯を引き起こす仕組みを改めて確認しましょう。
口腔内にはミュータンス菌と呼ばれる細菌が存在しています。この細菌は糖分を栄養源として酸を生成し、その酸が歯の表面を覆うエナメル質を傷つけてしまいます。この状態は「脱灰」と呼ばれ、歯の表面が溶け出す現象です。脱灰が進むと歯の健康が損なわれ、結果として虫歯が発生します。
通常、唾液の作用によってエナメル質が再生する「再石灰化」が行われます。しかし、脱灰の進行が早すぎると再石灰化が間に合いません。このバランスが崩れると、口内の環境が酸性に傾き、虫歯菌がさらに活動しやすくなります。
例えば、プリン1個には約13gの砂糖が含まれており、これはスティックシュガー3本分に相当します。カステラ1切れには約18g、ショートケーキ1切れには約33gもの砂糖が含まれています。
さらに、1粒の大きさが小さい甘納豆やチョコレートも注意が必要です。1個あたりの砂糖の量はプリンやカステラに比べて少ないですが、日常的に少しずつ食べることで総摂取量が増えます。結果として虫歯リスクを高める原因になるのです。
このような悪循環を防ぐためには、砂糖の摂取量を抑え、口内環境を中性に保つことが重要です。砂糖の摂取量を意識し、必要以上に甘いものを摂らない習慣をつけましょう。
飲み物に含まれる砂糖と虫歯リスク
虫歯にならないために注意するのは、お菓子だけではありません。実は、飲み物にも虫歯リスクが潜んでいます。虫歯リスクを減らすために、水分補給は砂糖を含まない麦茶やお茶がおすすめです。
例えば、コーラ1本(500ml)には約50gの砂糖が含まれており、これはスティックシュガー約17.5本分に相当します。また、スポーツドリンク1本(500ml)には約30g、果汁100%ジュース1本には約43gの砂糖が含まれています。
このように、飲み物に含まれる糖分は意外と多いのです。頻繁に摂取すると口内に糖分が長時間留まり、虫歯菌が活動しやすくなります。特に炭酸飲料や果汁飲料は酸性度も高いため、歯のエナメル質をさらに溶かす要因になります。
甘い飲み物を楽しむ場合は、食事中や食事直後に飲むようにしましょう。糖分が口の中に残る時間を短くできます。また、飲んだ後に水やお茶で口をすすぐ習慣をつけると、さらに虫歯予防効果が高まります。
おやつの与え方三原則
おやつ選びだけでなく、与え方を工夫することでさらに虫歯予防効果を高めることができます。
1. 時間を決める
ダラダラ食べを防ぐため、決まった時間にまとめて食べる習慣をつけましょう。
2. 量を決める
小皿に適量を盛り付けることで、食べ過ぎを防ぐことができます。またカロリーや糖分をコントロールも可能です。
3. 組み合わせを考える
甘いものと一緒にチーズやナッツなどの栄養価の高い食材を組み合わせるのも良いでしょう。栄養バランスを整えつつ満足感を高められます。
忙しい日でもできる簡単おやつアイデア
忙しい日でも手軽に準備できるおやつには、硬めのグミキャンディやするめがあります。これらは噛む回数を増やすことで唾液の分泌を促し、虫歯予防に効果的です。
また、野菜スティックもおすすめです。カラフルに盛り付けると子どもが楽しく食べられるだけでなく、栄養補給も期待できます。ディップで味を変えると飽きにくいのも魅力的です。さらに、小さなサイズのおにぎりを作れば持ち運びにも便利で、外出先でのおやつとしても活躍します。
こどものおやつに対する目的は栄養補給だけではありません。親子のコミュニケーションを深めたり、食育の一環としても役立ちます。簡単に用意できるので、忙しい日でもぜひ試してみてください。
まとめ
砂糖を含むお菓子や飲み物は虫歯の原因になりやすいため注意が必要です。プリンやショートケーキ、コーラなどには多量の砂糖が含まれ、虫歯菌が酸を作り出す原因となります。普段の飲み物には麦茶や水を選び、甘いものは食事中や食後に摂るようにしましょう。また、子どものおやつは栄養補給や食育の機会として活用し、健康的で楽しいおやつタイムを工夫してください。