
「口臭って何が原因なの?」「朝起きたときの口臭は病気なの?」——こうした悩みは、多くの方が一度は経験したことがあるのではないでしょうか。口臭は身近な悩みですが、原因によって対処法が大きく異なります。今回の内容を、ご自身の口臭がどのタイプに当てはまるのか、判断の手がかりにしていただければと思います。
口臭には3つの種類がある
口臭には「生理的口臭」「飲食物・嗜好品による口臭」「病的口臭」の3種類があり、それぞれ原因が異なります。生理的口臭の原因は起床時や空腹時の唾液減少、病的口臭の原因は舌苔やむし歯、歯周病などです。種類を押さえたうえで原因を理解することが、正しい対策の第一歩になります。
生理的口臭とは?誰にでもある口臭

生理的口臭とは、誰にでもあるレベルの口臭です。朝起きたとき、空腹時、口が乾きやすいときに強くなりやすい傾向があります。
原因は唾液の減少です。睡眠中は唾液の分泌が低下し、口の中を浄化する働きが弱まることで細菌が繁殖します。起きている間は唾液が増えて改善するため、起床時の口臭自体は異常なものではなく、過度に心配する必要はありません。対策は、こまめな水分補給で口の中を乾かさないことです。
飲食物・嗜好品による口臭とは
食べ物や飲み物、喫煙などで口の中の環境が変化して起こる口臭です。口にしたものが直接的なきっかけとなる点が、他の2種類と異なります。
喫煙もその一つで、喫煙者は非喫煙者に比べて約2.9倍、歯周病になりやすいといわれています。歯周病になると歯肉が炎症を起こし、口臭が生じます。ニコチンや一酸化炭素の影響で炎症に気づきにくく、歯周病菌も増殖しやすくなります。なお禁煙により歯周病のかかりやすさは約4割減少するとされ、有効な対策の一つです。食事や嗜好品との関係を振り返ることで、このタイプかどうか確認できます。
病的口臭とは?歯や歯ぐきの病気が原因

むし歯や歯周病など、病的な原因がある場合に出る口臭です。舌苔・むし歯・歯周病の3つは口臭の「種類」ではなく、病的口臭の中の「原因」にあたります。むし歯や歯周病がある方、舌が白い方、セルフケアで改善しない方は、このタイプを疑いましょう。
病的口臭のうち口腔内疾患が原因のものは90%以上とされ、原因の確認と治療が必要です。
原因1:舌苔
舌の表面に付いた細菌の塊です。舌ブラシでのケアが有効で、鏡で自分でも確認しやすい部分です。
原因2:むし歯・治療済みの歯
むし歯のほか、過去のかぶせものや詰め物の不適合も原因になり得ます。気になる場合は歯科医に確認しましょう。
原因3:歯周病
歯垢・歯石の付着による歯肉の炎症が口臭の原因になります。歯垢・歯石を除去し歯周病自体が改善すれば、口臭も治まります。自覚しにくい病気のため、口臭で気づくケースも少なくありません。
口臭は自分で気づける?セルフチェックの限界
口臭は、自分自身ではなかなか気づきにくいものです。気になる場合には、定期的に歯科を受診し、口の中の状態や歯磨きの仕方を確認してもらいましょう。
むし歯や歯周病が原因の場合は歯科治療が必要になりますが、原因となっている病気が改善すれば、口臭も自然と治まっていきます。自己判断でケアを続けるよりも、どの種類の口臭で原因が何なのかを特定することが、結果的に近道になります。
まとめ

口臭は種類によって原因も対策も異なるため、まずはご自身のケースがどれに当てはまるかを知ることが大切です。今回の内容を、改めて振り返ってみましょう。
- 口臭は「生理的」「飲食物・嗜好品」「病的」の3種類
- 生理的口臭は唾液減少が原因で、誰にでもあるレベルのもの
- 飲食物・嗜好品による口臭は、食べ物や喫煙など直接的な原因による
- 病的口臭は舌苔・むし歯・歯周病などが原因で治療が必要
- 口臭は自分では気づきにくく、専門家のチェックが有効
ご自身の口臭のタイプが気になる方は、ぜひ一度当院で口の中の状態を確認してみてください。
