
「歯が抜けたけど痛みがないから放置している」「銀歯の見た目が気になって笑えない」
「どの治療法を選んだらいいのかわからない」
こんな悩みを感じたことはありませんか?
実は、歯を1本失っただけでも、実はお口全体のバランスが大きく崩れてしまうことがあります。今回は、放置した場合に起こる変化や、治療法・素材の選び方で将来がどう変わるのかをわかりやすく紹介します。
歯を失ったまま放置すると起こること

抜けた部分をそのままにしておくと、顎関節症を引き起こすことがあります。支えを失った歯が伸び出してくることで、顎の関節に負担がかかったり、両隣の歯が傾いたり移動したりして、噛み合わせがずれていくからです。
また、見た目にも変化が現れます。奥歯を失うと口元が下がり、しわやたるみが増えて老けて見えるからです。
さらに噛む力が弱まることで、脳への刺激が減り、認知機能の低下リスクが高まるといわれています。食べ物をしっかり噛めないと消化吸収も悪くなり、内臓への負担にもつながります。歯の隙間から空気が漏れて「サ行」や「タ行」が発音しにくくなるなど、会話に支障が出ることも。
このように、歯を1本失うだけで見た目・健康・発音まで影響が広がるのです。
差し歯やかぶせ物を支える「土台(コア)」の重要性
歯を補う治療法には、入れ歯・ブリッジ・インプラントなどがあります。どれを選ぶかも大切ですが、実はその「土台=コア」の選び方も歯の寿命を左右します。
これまで多く使われてきたのは金属コアです。強度が高く、しっかりとした支えが特徴です。しかし、硬すぎるために力が一点に集中し、歯根が割れるリスクがあります。また、金属の色が透けて見た目が暗くなるデメリットがあります。
一方、近年主流となっているファイバーコアは、グラスファイバーやジルコニアファイバーで作られ、自然な弾力性が特徴です。噛む力をやさしく分散し、歯の根を守る働きがあり、白く光を通すため見た目も自然です。特に前歯など見た目が重視される場所では、大きなメリットがあります。
コアは普段見えない部分ですが、まさに歯の「縁の下の力持ち」といえます。治療の際は、かぶせ物だけでなく、土台の素材にも注目しましょう。
体にやさしい「メタルフリー治療」

最近注目されているのが、金属を使わないメタルフリー治療です。セラミックやジルコニアといった素材で詰め物・被せ物・土台を作るため、金属アレルギーや歯ぐきの黒ずみの心配がありません。
さらに、これらの素材は表面が滑らかで細菌が付きにくく、虫歯や歯周病の再発予防にもつながります。プラークが溜まりにくいことで、お口の清潔を長く保てるのも大きなメリットです。
そして最大の魅力は見た目の美しさです。光を透過して自然な透明感を再現できるため、前歯の治療でも周囲の歯と違和感なく仕上がります。
「銀歯がなくなって笑顔に自信が持てた」という声も多く、見た目の改善が心理的な安心にもつながります。
オールセラミックで自然な白さと耐久性を両立
メタルフリー治療の中でも特に人気が高いのがオールセラミックです。金属を一切使わないため、自然な透明感があり、経年による変色もほとんどありません。
また、表面が滑らかで汚れがつきにくく、虫歯や歯周病のリスクを抑えられるのも大きな特徴です。審美性だけでなく、アレルギーの心配がない点も大きな安心材料です。
費用は保険診療より高額ですが、美しさ・機能性・耐久性を兼ね備えた価値ある選択といえるでしょう。
まとめ:たった1本でも、放置しないことが未来への投資

歯を失ったまま放置すると、噛み合わせのズレ、老け顔、顎関節症、さらには全身の健康リスクまで及びます。治療法を選ぶ際は、見た目や費用だけでなく、土台や素材の選び方にも注目しましょう。
とくに金属を使わないメタルフリーやオールセラミック治療は、見た目と健康の両面からおすすめです。
歯は一度失うと自然には戻りません。だからこそ、今の選択が未来の笑顔を守る第一歩になります。
