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治療後こそ大切!定期検診とメンテナンスで歯を守ろう

「やっと治療が終わった!もう歯医者にはしばらく行かなくてもいいかな…」「痛みもないし、定期検診って本当に必要なの?」こんなふうに思ったことはありませんか?

実は、治療が終わったその瞬間こそが、お口の健康を守るスタートラインです。トラブルがないからと放置してしまうと、むし歯や歯周病が知らないうちに進行してしまうことがあります。

今回は、定期検診とメンテナンスの違いや、その必要性、実際にどんなことをするのかをご紹介します。

 

定期検診とメンテナンスの違いとは?

まずは「定期検診」と「メンテナンス」の役割の違いを整理してみましょう。

定期検診は、むし歯や歯周病といった病気がないかをチェックする診察のことです。レントゲン撮影や歯ぐきの測定、噛み合わせの確認などを通して、お口の中に異常がないかを調べます。

一方、メンテナンスは治療後の良い状態を長く保つために行う専門的なケアのことです。歯石やプラークの除去、必要に応じたフッ素塗布、歯ぐきのケアなどを通じて再発や進行を防ぐことを目的としています。

つまり、検診は「異常があるかどうかを調べること」、メンテナンスは「健康な状態を守ること」という違いがあります。どちらも予防という点では共通していますが、アプローチは少し異なるのです。

 

定期検診を受けるメリット

定期検診には大きく3つのメリットがあります。

1つ目は、歯を失うリスクを減らせることです。例えば、80歳の時点で定期的に通っていた人の残っている歯は平均15本以上とされています。一方、痛みが出たときだけ通っていた人は6本程度にとどまるというデータもあります。

2つ目は、歯周病の早期発見につながることです。歯周病は自覚症状がほとんどないまま進行し、気づいたときには歯を支える骨が溶けてしまっていることもあります。さらに、糖尿病や心疾患、認知症、妊娠中の早産など全身の健康にも関わる病気です。定期的にチェックすることで、早い段階で対応できます。

3つ目は、医療費を抑えられることです。歯を失えば入れ歯やインプラントなど高額な治療が必要になります。定期検診を続けることで大掛かりな治療を避けられ、身体にもお財布にも優しい選択となります。

 

むし歯と歯周病の違いを知っておこう

むし歯と歯周病は原因も進み方も異なる病気です。

むし歯はミュータンス菌が糖を分解して酸を作り、その酸が歯を溶かして発生します。進行すると神経に達し、強い痛みを伴います。

歯周病は酸素を嫌う細菌が歯周ポケットに潜み、毒素で歯ぐきや骨を破壊していく病気です。初期にはほとんど自覚症状がなく、最終的に歯が抜け落ちてしまうこともあります。実際、歯を失う原因の多くは歯周病によるものです。

だからこそ、自宅でのケアに加えて、歯科医院での早期発見と定期的なメンテナンスが欠かせないのです。

 

メンテナンスで行うこと

メンテナンスでは、まず生活習慣や体調の変化をヒアリングします。そのうえで歯周ポケットの深さや歯の動きを確認し、歯ぐきの健康状態を詳しくチェックします。

次に、歯みがきでは落とせないプラークや歯石を専用の機械で除去します。必要に応じてフッ素塗布を行い、歯の質を強化します。入れ歯やインプラント、ブリッジといった人工物もあわせてチェックし、長持ちさせるためのケアをします。

通常は3〜4か月に1回の頻度で受けるのが理想的です。1回の所要時間は45分ほどで、歯科衛生士が中心となって丁寧に行い、必要に応じて歯科医師の診察も加わります。

 

世界との違い:スウェーデンの事例

予防歯科の先進国として知られるスウェーデンでは、子どものころから歯科予防の教育が行われ、定期的なメンテナンスが習慣になっています。その結果、80歳でも自分の歯が20本以上残っている人が多く、食事や会話を楽しめる生活を送っています。

一方、日本では「痛くなったら歯医者へ」という意識が根強く、80歳時点で残っている歯は平均5本程度。医療技術ではなく、意識や習慣の差が結果に表れているのです。

 

まとめ

歯の治療が終わったからといって安心するのは早すぎます。むしろ、その後の定期検診とメンテナンスこそが、将来の歯の健康を左右する大切な習慣です。

一度失った歯は元には戻りません。だからこそ今ある歯を守ることが、食事や会話、そして人生を楽しむことにつながります。ご自身のライフスタイルに合ったペースで、無理なく通院を続けていきましょう。

「治療は終わり」ではなく「ここからが本当のスタート」。それを意識できるかどうかが、あなたの歯の未来を決めるカギになるのです。