毎日なんとなく行っている歯みがき。でも、「最近、歯ぐきが下がってきた気がする…」「ちゃんと磨いているのに口臭が気になる」そんなお悩みはありませんか?実は、間違ったブラッシングや歯ブラシ選びが、知らず知らずのうちに歯や歯ぐきを傷つけてしまっていることがあるんです。
今回は、歯と歯ぐきを健康に保つための歯ブラシ選びのポイントと、正しい磨き方についてお伝えします。
歯を守るために、なぜ正しい磨き方が大切?
歯を失う原因の多くは「むし歯」と「歯周病」です。特に歯周病は、日本人の約8割が抱えているといわれるほど身近な病気といわれています。しかも、初期は自覚症状がほとんどないため、「歯ぐきが腫れている」「歯みがきで血が出る」といった変化を見逃しがちです。
ですが、心配はいりません。歯周病もむし歯も、毎日の正しいセルフケアでしっかり予防できます。だからこそ、「正しい磨き方」と「自分に合った歯ブラシ」を選ぶことが大切なんです。
歯ブラシの選び方
「しっかり磨きたいから硬めのブラシでゴシゴシ…」そんな思い込みが、歯ぐきの後退や知覚過敏の原因になっていることも。硬い毛や強い圧でのブラッシングは、歯ぐきを押し下げ、根元が露出することで歯がしみたり、表面が削れてむし歯のリスクも高まります。
おすすめは「やわらかめ」または「ふつう」のブラシです。毛先が細く、歯と歯ぐきの間にフィットしやすいものがベストです。なでるようなやさしい磨き心地のブラシを選びましょう。
正しい歯の磨き方:バス法でやさしく丁寧に
歯ぐきを守るために効果的な磨き方が「バス法」です。毛先を歯と歯ぐきの境目に45度で当て、小刻みに優しく動かします。ゴシゴシ大きく動かすのではなく、軽い力で静かに歯ブラシをコントロールします。鉛筆を持つように歯ブラシを持ち、1本あたり20回を目安にすると良いです。時間は全体で10分程度が理想です。
磨く順番とコツで効率アップ
みがき残しを防ぐには、磨く順番を決めておくのがおすすめです。たとえば「左下奥→右下奥→前歯の外側→内側→上の歯へ」といったルーティンを作ることで、毎日のケアが確実になります。
特に前歯の裏側は、歯ブラシを縦に持ち「かかと部分」を使うと届きやすくなります。奥歯の内側は、口をやや閉じ気味にするとブラシが入りやすくなります。
歯ぐきが下がってしまった場合のケア
歯ぐきが後退すると、見た目だけでなく知覚過敏やむし歯のリスクが高まります。そんなときは、知覚過敏用の歯みがき粉やフッ素・硝酸カリウム配合のジェルを使ってみましょう。さらに、歯科医院での薬剤塗布やコーティングも効果的です。
症状が軽ければ、正しいブラッシングを続けることで炎症が落ち着き、状態が安定するケースもあります。
オーバーブラッシングに注意!
「強く磨けば落ちる」は誤解です。必要以上の力は、歯や歯ぐきにとって大きなダメージを与えます。そして毛先が広がっている歯ブラシは、力を入れすぎているサインです。1ヶ月を目安に歯ブラシを交換する習慣をつけましょう。
歯科医院で“自分専用”の歯ブラシを処方してもらおう
市販の歯ブラシの種類が多すぎて、何を選べばいいかわからない…。そんな方には、歯科医院での「歯ブラシ処方」がおすすめです。プロがあなたのお口の状態に合った1本を提案し、磨き方まで丁寧に指導してくれます。
まとめ
毎日の歯みがきは、お口の健康を守る第一歩です。なんとなく続けているケアこそ、一度見直してみませんか?
ポイントは
- やさしく、正しい方法で磨く
- あなたに合った歯ブラシを使う
- 困ったときには歯科医院に相談する
これらの積み重ねが、将来の健康な歯と歯ぐきを守ってくれます。
明日からの歯みがきが、もっと前向きで自信に満ちた時間になりますように。