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上顎洞炎と口内炎|「なんとなく不調」を放置してはいけない理由

「奥歯のあたりがなんとなく重い」「また口内炎ができた」

そんな症状を、忙しさや慣れを理由に後回しにしていませんか。

強い痛みがないからこそ見逃されやすい炎症があります。今回は、歯科と密接に関わる2つの炎症「上顎洞炎」と「口内炎」について、症状の特徴・原因・対処法をわかりやすく解説します。

 

上顎洞炎とは?歯の痛みとの意外な関係

上顎洞炎の基本

上顎洞炎とは、鼻の横・頬の奥に広がる空洞(上顎洞)に炎症が起きた状態です。

「歯とは関係なさそう」と思われがちですが、上の奥歯の根の先端は上顎洞のすぐ下まで達していることがあります。そのため、歯の虫歯や根の感染が上顎洞へ波及するケース、逆に鼻の炎症が歯の痛みとして伝わるケースも珍しくありません。

痛みを感じる場所と、炎症の本当の原因がある場所は一致しないことがある。これが上顎洞炎を分かりにくくしている最大の理由です。

 

上顎洞炎の主な症状

上顎洞炎が疑われるサインは以下のとおりです。

  • 頬の奥の重だるさ・圧迫感
  • 上の奥歯の違和感や鈍い響くような痛み
  • 鼻づまり・鼻水
  • 微熱や頭の重さ

特徴的なのは、激しいズキズキとした痛みではなく、じわじわと続く鈍い感覚として現れる点です。朝はさほど気にならなくても、時間が経つにつれて存在感が増してくる。そのような経過をたどることが多いです。

風邪の後に違和感が残る場合や、歯の治療後に奥が重く感じる状態が数日以上続く場合は、一時的なものではない可能性があります。

 

上顎洞炎はどこに相談すればいい?

原因が歯にあるのか、鼻にあるのかによって受診先が変わります。歯の違和感や奥歯の痛みが中心であれば歯科へ、鼻づまりや顔の重さが強い場合は耳鼻科への相談が目安になります。

自分では判断が難しい場合は、どちらを受診しても問題ありません。必要に応じて専門医へ紹介してもらえます。「虫歯ではないと言われたのに不調が続く」という場合は、別の可能性として上顎洞炎を疑ってみてください。

 

口内炎とは?繰り返す原因と正しい対処法

口内炎の症状と特徴

口内炎は、口の中の粘膜に炎症が起きた状態です。代表的なのはアフタ性口内炎で、白っぽく丸い潰瘍が舌・唇の裏・頬の内側などにできます。大きさは5mm前後で、周囲が赤くなるのが特徴です。

触れるとズキッとした痛みがあり、塩気・酸味・熱いものがしみます。強い痛みではないものの、食事や会話のたびに気になる状態が続くため、日常生活にじわじわと影響を与えます。

ほとんどは1週間ほどで自然に治りますが、2週間以上続く場合や繰り返す場合は注意が必要です。

 

口内炎ができる2つの原因

口内炎の原因は、大きく「局所的な刺激」と「体の内側の状態」に分けられます。

① 口の中への局所的な刺激

  • 歯ブラシが粘膜に強く当たる
  • 頬の内側を誤って噛む
  • 矯正器具や入れ歯が粘膜に触れ続ける
  • 口の中の不衛生な状態

② 体の内側の状態

  • ビタミンB群の不足
  • ストレス・睡眠不足・疲労
  • 免疫力の低下
  • ホルモンバランスの乱れや薬の影響

繰り返し口内炎ができる場合は、外からの刺激だけでなく、体調そのものが粘膜に表れているサインかもしれません。

 

口内炎の対処法

症状を悪化させないために、以下の点を意識してください。

  • 刺激物を避ける:辛いもの・熱いもの・酸っぱいもの・アルコールは控える
  • 口の中を清潔に保つ:ただし患部を強くこすらないよう注意
  • 市販薬を活用する:塗り薬やパッチ剤で痛みを和らげ、治りを助ける
  • 長引く・繰り返す場合は受診する:「そのうち治るだろう」で終わらせない

 

2つの炎症に共通すること:判断基準は「痛みの強さ」ではない

上顎洞炎と口内炎、この2つに共通しているのは放置されやすいという点です。

どちらも激しい痛みとして現れることが少なく、「日常生活は送れているから大丈夫」と判断されがちです。しかし、炎症において重要なのは痛みの強さではなく、症状が継続しているかどうかです。

数日経っても消えない重だるさ、繰り返す潰瘍。それは体が出しているサインです。日常生活が送れていることと、問題が存在しないことは同義ではありません。

 

まとめ

上顎洞炎は頬の奥の空洞で静かに進む炎症で、頬の重だるさや奥歯の鈍痛が数日以上続く場合が受診の目安です。受診先は症状に応じて歯科または耳鼻科になります。口内炎は口の中の粘膜にできる白い潰瘍で、2週間以上治らない場合や繰り返す場合は歯科への相談をおすすめします。

どちらの炎症も、「痛みが我慢できるから」という理由で後回しにするのではなく、症状が続いているという事実を判断の基準にしてください。

気になる症状が続いている方は、ぜひ一度、当院または耳鼻科にご相談ください。